相続税は自分で申告できる?申告の方法や流れを解説

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 相続頑張るFPです。

今回は相続税の申告方法や流れを解説したいと思います。

 

相続税申告の難易度は保有する財産次第

相続税の申告は税理士等の専門家でなくてもできるものなのでしょうか?

相続税の申告は決して簡単なものではありません。書類を集めたり、申告書を記載することは慣れない方には難しいと言えるでしょう。

また、保有する財産の種類によって申告の難易度が大きく異なります。実は財産が多くても保有している財産が預貯金だけであれば、相続税の申告は難しいものではありません。

しかし、保有しているのが不動産等、評価が難しい財産を多く保有している場合は、相続税の申告書類が複雑になってしまいますので、難易度が高くなってしまいます。

相続税の申告を自分で行おうとする場合は、まずは被相続人の財産を調べて自分で申告ができそうかどうかを見極める必要があります。

 

相続税申告の流れ

相続税を申告するまでの流れをご紹介します。

①法定相続人を確定するための書類を集める

相続税を申告するためには、まず法定相続人が誰なのかを確定する必要があります。法定相続人を確定するためには被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍を全て集める必要があります。

また、相続人全員の戸籍謄本や戸籍の附票も必要です。これらの書類は収集することが難しい場合は弁護士や司法書士等の専門家に依頼すれば代理で収集することが可能です。自分で集めるのが難しい場合は専門家に依頼するようにしましょう。

②財産に関する書類を集める

相続人を確定することができたら、次は財産を確定するための書類を収集します。被相続人が保有していたほぼすべての財産が相続税の対象となりますので、あらゆる財産をリストアップしてそれぞれの相続税評価を計算するための書類を集める必要があります。

例えば、銀行の定期預金であれば、現在の残高と預入期間中に得られた経過利子が相続税の課税対象財産になりますので、金融機関ごとに残高証明書と経過利息計算書を用意する必要があります。これらの書類は被相続人が利用してた金融機関に依頼すると発行してくれます。

また、不動産を保有している場合は、固定資産税課税明細書や登記簿謄本、地積測量図等を収集する必要があります。

自動車やゴルフ会員券、貴金属なども相続税の課税対象となりますので、それぞれの評価を証明する書類も必要です。

財産の額ではなく、種類が多ければ多いほど書類を集めることが大変になります。

 

③相続税の申告書類を作成する

書類を収集することができれば、いよいよ相続税の申告書類を記入します。

相続税の申告書類は第1表から第15表までに分かれており、保有している財産などによって必要箇所に記載して提出します。

申告書には誰が何を相続するかをそれぞれ記載していくことになりますので、書類がしっかりと収集できていればそこまで難しいものではありません。相続税の申告はしっかりと漏れが無いように書類を集めることが重要です。

自分で申告を行う際の注意点

自分で相続税を申告する際はどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。注意点を確認しておきましょう。

期限を守る

相続税の申告は相続が発生したことを知った日から10ヶ月以内という短い期間に行う必要があります。

もし期限を過ぎてしまうと使えなくなる特例があったり、延滞税がかされたりするなどデメリットが多くあります。

自分で行う場合は必ず期限を守るように気を付けましょう。

特例の適用漏れがないようにする

 相続税には様々な特例があります。特例を適用することで、相続税の節税につながりますので、適用できるものは漏れないようにすることが重要です。

難しい場合は専門家に依頼を

相続税の申告は簡単なものではありません。まずは自分で相続税を申告できるかどうかを見極めることが重要です。

自分でできると判断した場合は速やかに手続きを行う必要があります。もし期限に遅れそうな場合は無理をせずに専門家に早めに相談する。